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佐々木塾ブログ : 2021年5月
小論文実況中継(2)
(1) では課題文・問題・S君の第一回目の提出作文と講評の一部分を載せた。今回は講評の続きから書く。
◆具体と抽象
S君の文章は抽象ばかりで具体例がありません。「よりよく情報が深められない」とは、どんな状態ですか?具体的に身近な体験談んで書きましょう。そもそも「情報が深まる」とはどんな状態なのでしょうか?課題文の中で筆者が述べていることをそのままの表現で書いても点数にはつながりません。また、「実際に、相手に情報を伝えきれない対話をしてしまったことがある」と書いてある箇所ですが、具体的にはどのような経験があったかを書きましょう。「実際に」という接続語(副詞)は具体的な話が始まる合図なので具体的な話を入れましょう。
◆課題
上記を読んだうえでもう一度同じ問題をやってください。下の一問一答に答えてください。箇条書きでそれぞれ書き出してみることをおすすめします。その上で出来上がった材料をもとにもう一度考え直してみましょう。
・対話とは何ですか?会話とは何が違いますか?
・S君にとって理想的な対話とは?
・なぜそう思いますか?
・その対話を実現させるために気をつけなければならないことは何ですか?
・筆者が言う意見に賛成ですか?反対ですか?
・実際の友人との対話の中で心がけていることは何ですか?
以上の質問に答えを書けばたぶん400字を大幅に越えると思います。それを今度は400字に圧縮という二段階のアプローチをしてみてください。このときにかかる時間は気にしなくてもいいです。本番まではまだ時間がありますからまずは納得のいく作文を仕上げてください。
この講評を読んだ後S君から2回目の提出があった。
ぼくにとっての理想的な対話とは、話し手が知識・情報を言って、聞き手がそれに対しての質問や意見を言う。これをくり返すと、対話の中で新しい考えが生まれる事だと思う
なぜなら、話し手が知識・情報を話さなければ、何も話せない・そして、聞き手がいても、ただ聞いているだけで、質問・意見がなければ、新しく考えられた事が出てこない。
ぼくがこのまえに友だちとやった対話を振りかえってみると、自分にとっての理想的な対話に満たされていなかった。その時はぼくが聞き手で、相手が伝えている情報を聞いていた。しかし、その時に、対話をする気がなく質問も意見も考えずに終わってしまった。
ぼくにとっての理想的な対話を実現させるには、おたがいが対話をしようという気持ちがあるということだ。そうすると、自然と、質問、意見、思いつきなどがでてくる。
対話をするとき、適当に話すのではなく話題についてきちんと考えて、相手と情報を共有しあうのが大切だと考えた。
この講評は次項で行う。
◆具体と抽象
S君の文章は抽象ばかりで具体例がありません。「よりよく情報が深められない」とは、どんな状態ですか?具体的に身近な体験談んで書きましょう。そもそも「情報が深まる」とはどんな状態なのでしょうか?課題文の中で筆者が述べていることをそのままの表現で書いても点数にはつながりません。また、「実際に、相手に情報を伝えきれない対話をしてしまったことがある」と書いてある箇所ですが、具体的にはどのような経験があったかを書きましょう。「実際に」という接続語(副詞)は具体的な話が始まる合図なので具体的な話を入れましょう。
◆課題
上記を読んだうえでもう一度同じ問題をやってください。下の一問一答に答えてください。箇条書きでそれぞれ書き出してみることをおすすめします。その上で出来上がった材料をもとにもう一度考え直してみましょう。
・対話とは何ですか?会話とは何が違いますか?
・S君にとって理想的な対話とは?
・なぜそう思いますか?
・その対話を実現させるために気をつけなければならないことは何ですか?
・筆者が言う意見に賛成ですか?反対ですか?
・実際の友人との対話の中で心がけていることは何ですか?
以上の質問に答えを書けばたぶん400字を大幅に越えると思います。それを今度は400字に圧縮という二段階のアプローチをしてみてください。このときにかかる時間は気にしなくてもいいです。本番まではまだ時間がありますからまずは納得のいく作文を仕上げてください。
この講評を読んだ後S君から2回目の提出があった。
ぼくにとっての理想的な対話とは、話し手が知識・情報を言って、聞き手がそれに対しての質問や意見を言う。これをくり返すと、対話の中で新しい考えが生まれる事だと思う
なぜなら、話し手が知識・情報を話さなければ、何も話せない・そして、聞き手がいても、ただ聞いているだけで、質問・意見がなければ、新しく考えられた事が出てこない。
ぼくがこのまえに友だちとやった対話を振りかえってみると、自分にとっての理想的な対話に満たされていなかった。その時はぼくが聞き手で、相手が伝えている情報を聞いていた。しかし、その時に、対話をする気がなく質問も意見も考えずに終わってしまった。
ぼくにとっての理想的な対話を実現させるには、おたがいが対話をしようという気持ちがあるということだ。そうすると、自然と、質問、意見、思いつきなどがでてくる。
対話をするとき、適当に話すのではなく話題についてきちんと考えて、相手と情報を共有しあうのが大切だと考えた。
この講評は次項で行う。
小論文実況中継(1)
今回は都立中高一貫校を狙う小6生の作文(小論文)に対しどのような指導が行われどのように進歩していったかを生徒が書いた実際の作文を使って実況中継してみたい。
まず課題文を引用する。
理想的なコミュニケーションとはどういうものか。私は、クリエイティブな関係性だと思う。クリエイティブとは、新しい意味がお互いの間に生まれるということである。たとえば、ある知識を持つ人が、もう一人にその知識を伝えたとする。そこで質問が行われ、対話的に情報が伝えられたとする。その場合、聞き手にとっては、新しい意味が獲得されたことになる。一方通行ではなく、聞き手側が質問やコメントといった形でアクションを起こすことによって、話される意味が少し変わってくる。コミュニケーション力を生かして、情報伝達の質を高めるということはある。
しかし、ここで私の言うクリエイティブな関係性は、話をすることでお互いにとって新しい意味がその場で生まれるという関係を指している。聞き手が発した言葉によって自分が刺激され、新しい意味を見つけだすことがある。二人で「ああ、そうだったのか、気づかなかったね」と喜び合うような瞬間がある。それがクリエイティブな対話の関係性だ。
自分の経験で振り返ってみてほしい。対話する前には決して思いつくことのできなかったことを思いついた瞬間があるのではないだろうか。謎が解け、霧が晴れたような快感。脳が活性化し、ワクワクするような気持ち。こうした快い興奮がクリエイティブな対話にはある。どちらの頭が優秀であるかということを競い合うのが対話の目的ではない。どちらから新しい意味が生まれたのかさえも重要ではない。大切なのは、今ここでのメンバーで対話をしているからこそ生まれた意味がある、ということだ。意味に日付と場所を書き添えることさえできる。あのとき、あそこで、あの「意味」が生まれたんだと、と思い起こすことができる対話経験があれば、それをコミュニケーションの理想形と設定できる。 (齋藤孝「コミュニケーション力」)
問題 あなたにとっての理想的などのようなものであると考えますか。そう考える理由、その会話を実現させるために気をつけなければいけないことを含め、自分自身の体験例をあげながら四百字程度で書きなさい。
S君の一回目の提出作文をつぎに載せる。
対話をするとき、そのメンバーのだれかが、自分の知識、情報を伝えようとする。そこで話の題が決められ、全員がそれに対する質問意見を述べたりして、情報の新しい考え方、向きあいかたが出てくる。
このような形が理想的な対話と考える。聞き手は新しい知識情報が得られ、聞き手の質問、意見によって、言い手も新しい考えが生まれる。
しかし、聞き手に情報、知識が伝えられていないとそれに対する質問や意見が出ないため、よりよく情報の考え方がふかめられなくなり、対話が出来なくなる。実際に、相手に情報を伝えきられないで対話をしてしまったことがある。特に、それに対して。考え方がふかめられなく、前と後で変わったことはなかった。
対話をするときは、まず、相手に自分が持っている知識、情報を伝えきって、聞き手からの質問、意見を言われて、話し合いが初まらないと、ふかく考えがならない。
上の提出作文に対し以下の講評を書いた。
「理想的な対話とは?」講評 6年生になり受験も迫ってきていますので少しずつ厳しく指導していきたいと思います。厳しいことが書かれていてもくじけず頑張りましょう。立川国債に受かるための戦いの始まりです。
◆細かい修正事項
①話の題→話題 ②言い手→話し手 ③ふかめられ→深められ ④初まらない→始まらない これらの細かい点は修正を
◆設問に従う
・設問とは「あなたにとって理想的な対話とはどのようなものだと考えますか?」とあります。このような設問の場合、書き出しは「私にとって理想的な対話とは~」としましょう。 ・設問には「そう考える理由」を書くよう指示がありますが、君の文には理由にあたる箇所がありません ・「その対話を実現させるために気をつけねばならないこと」も書かれていません。これだけで大幅に減点です。仮にこれが本番の試験だったら不合格です先ずはどんなに時間がかかってもいいので設問にしっかり答えるようにしましょう。
この項が長くなったので次の功へ改めたい。
まず課題文を引用する。
理想的なコミュニケーションとはどういうものか。私は、クリエイティブな関係性だと思う。クリエイティブとは、新しい意味がお互いの間に生まれるということである。たとえば、ある知識を持つ人が、もう一人にその知識を伝えたとする。そこで質問が行われ、対話的に情報が伝えられたとする。その場合、聞き手にとっては、新しい意味が獲得されたことになる。一方通行ではなく、聞き手側が質問やコメントといった形でアクションを起こすことによって、話される意味が少し変わってくる。コミュニケーション力を生かして、情報伝達の質を高めるということはある。
しかし、ここで私の言うクリエイティブな関係性は、話をすることでお互いにとって新しい意味がその場で生まれるという関係を指している。聞き手が発した言葉によって自分が刺激され、新しい意味を見つけだすことがある。二人で「ああ、そうだったのか、気づかなかったね」と喜び合うような瞬間がある。それがクリエイティブな対話の関係性だ。
自分の経験で振り返ってみてほしい。対話する前には決して思いつくことのできなかったことを思いついた瞬間があるのではないだろうか。謎が解け、霧が晴れたような快感。脳が活性化し、ワクワクするような気持ち。こうした快い興奮がクリエイティブな対話にはある。どちらの頭が優秀であるかということを競い合うのが対話の目的ではない。どちらから新しい意味が生まれたのかさえも重要ではない。大切なのは、今ここでのメンバーで対話をしているからこそ生まれた意味がある、ということだ。意味に日付と場所を書き添えることさえできる。あのとき、あそこで、あの「意味」が生まれたんだと、と思い起こすことができる対話経験があれば、それをコミュニケーションの理想形と設定できる。 (齋藤孝「コミュニケーション力」)
問題 あなたにとっての理想的などのようなものであると考えますか。そう考える理由、その会話を実現させるために気をつけなければいけないことを含め、自分自身の体験例をあげながら四百字程度で書きなさい。
S君の一回目の提出作文をつぎに載せる。
対話をするとき、そのメンバーのだれかが、自分の知識、情報を伝えようとする。そこで話の題が決められ、全員がそれに対する質問意見を述べたりして、情報の新しい考え方、向きあいかたが出てくる。
このような形が理想的な対話と考える。聞き手は新しい知識情報が得られ、聞き手の質問、意見によって、言い手も新しい考えが生まれる。
しかし、聞き手に情報、知識が伝えられていないとそれに対する質問や意見が出ないため、よりよく情報の考え方がふかめられなくなり、対話が出来なくなる。実際に、相手に情報を伝えきられないで対話をしてしまったことがある。特に、それに対して。考え方がふかめられなく、前と後で変わったことはなかった。
対話をするときは、まず、相手に自分が持っている知識、情報を伝えきって、聞き手からの質問、意見を言われて、話し合いが初まらないと、ふかく考えがならない。
上の提出作文に対し以下の講評を書いた。
「理想的な対話とは?」講評 6年生になり受験も迫ってきていますので少しずつ厳しく指導していきたいと思います。厳しいことが書かれていてもくじけず頑張りましょう。立川国債に受かるための戦いの始まりです。
◆細かい修正事項
①話の題→話題 ②言い手→話し手 ③ふかめられ→深められ ④初まらない→始まらない これらの細かい点は修正を
◆設問に従う
・設問とは「あなたにとって理想的な対話とはどのようなものだと考えますか?」とあります。このような設問の場合、書き出しは「私にとって理想的な対話とは~」としましょう。 ・設問には「そう考える理由」を書くよう指示がありますが、君の文には理由にあたる箇所がありません ・「その対話を実現させるために気をつけねばならないこと」も書かれていません。これだけで大幅に減点です。仮にこれが本番の試験だったら不合格です先ずはどんなに時間がかかってもいいので設問にしっかり答えるようにしましょう。
この項が長くなったので次の功へ改めたい。
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