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佐々木塾ブログ : 新着情報: 2024年4月

ディスコースマーカー英文解釈

 最近東京医科歯科大学(以下東医歯大)の過去問を解く機会があった。1500語を越える長文が1問出題される。佐々木塾はかっこ付けや三色ボールペンで独特の読み方を展開、教示してきたが超長文については手薄であったと自省している。そこで今回は東医歯大の過去問をもとに超長文の読み方を考えてみたい。試験時間は90分で選択問題で同意表現(10問)、内容真偽(24問)、記述式で10~25語で英語での内容説明、英文解釈、さらに400字での内容要約がある。医学部、歯学部のの最高峰に位置する大学だけあって充実した問題だと感じられる。文章に使われている語彙・表現に難解なものは少なく、専門的な単語には注釈がついている。文章そのものは読みやすい。必要なのは長さに圧倒されてしまって息切れを起こさないスタミナだと思う。最終的には速読が必要だが内容真偽では細かく微妙なことを聞いてくるので精読も必要となれば矛盾しているようだが精読と速読どちらも欠かせない。

 この手の長文の論理的文章を読むには論理的文章を読むコツを掴まなくてはならないのでそのあたりから考えてみたい。論理的文章を理解するためには各文の役割、そして文の相互関係に注目する必要がある。論理的英文は記述の仕方が共通している。まず要点〈抽象)、次に詳細(具体例)、①原則として第一パラグラフに文章全体の<トピックの導入>がくる。②一つのパラグラフに一つのトピックがくる ③トピックは通常、パラグラフの冒頭にある トピックとは筆者が何について論じようとしているかと言い換えることができる。論理的な文章においてもっとも注意深く読まなければいけないのは第1パラグラフである。文章全体のトピックの導入は、原則としてパラグラフ第一文で行われる。

 トピックの導入の次に説明,例、理由、言い換えがくる。これを分析的展開と呼ぶ。分析展開は、論理的英文の基本形である。つまりそうでないことを示す印がない限り、論理的英文は分析的展開によって書かれている。分析的展開は、論理的な文章の基本形である。そうでないことを示す目印がない限り、論理的な英文というものは分析的展開によって書かれている。日本語は先に進むにつれて内容が一般的(抽象的)になり、最後じゃ「まとめ」や「結論」がくる。これは英語の論理的展開と正反対で、意識しないと日本語の発想で文を読んでしまうので注意が必要だ。

  論理的文章で「主張」を際立たせるために「逆説」が用いられる。また「逆説」→「主張」をより効果的にするために「譲歩」=「主張に対立する意見」つまり英文の論理的展開は「譲歩」→「逆説」→「主張」→「説明」という流れが作られる。譲歩や、逆説、を導くための目印としてディスコースマーカーが使われる。ディスコースマーカーを辞書で引くと談話標識(話題の移行を示すもの);oh/well/bythe way/however/namelyなどとある。
さらに詳しく説明すると、「順接関係」「逆接関係」を示す語句もあれば「列挙」「付加」「結果」「強調」「結論」「論拠」「挙例」「反復(換言)」などを示す語句もある。「どういう語句が何を示すのに使われるのか」を予め知っておくことは、要旨を把握するうえで、不可欠なことになる。論説文、さらには英文を読むあらゆる場面で、極めて大事な指針役を果たしてくれる。これらの語句の研究はいずれの機会に譲るとして、これらの語句が出てきたら敏感に反応できるように頭の中に叩き込みたい。

このディスコースマーカーの研究は佐々木塾の英文かっこ付けと並ぶ、大発見の予感がしている。乞うご期待である。

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