佐々木塾ブログ

小論文実況中継(3)

「理想的な対話とは」講評  (2)で載せたS君の2回目の提出に対する質問リスト、答案例、ヒントを載せていく。
<質問リスト>
・筆者の考える対話の目的は何ですか?本文にある言葉を使って説明してください。 ・筆者の考える理想的な対話とは違うS君にとっての理想的な対話とは何ですか?自分の言葉で説明してください。 ・そう思った理由を教えてください。または、どのような点が理想的であると考えるのか理由を教えてください。

<答案例>佐々木塾の考える答案例を次に示しますので参考にしてください。
私にとっての理想的な対話は、相手の立場に立てるようなコミュニケーションだ。つまり、自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、まず相手の立場に立って話が聞けるるようなコミュニケーションのことだ。このようなコミュニケーションを実現するために、誰かの意見を聞くとき、私はうなずくようにしている。うなずくことで聞いているという態度を示すのだ。そうすることで、相手が話しやすいムードが出来上がる。実際に、小学校のクラスルームでは喧嘩をしたA君の立場に立って考えることができた。そして、私たちは仲直りをすることができた。自分の主張があったがA君の言い分にも納得することができたからだ。このように、自分と合わない意見を頭ごなしに否定するのではなく、まずは聞いてみることから始めると相手の立場に立てると私は考える.(391字)

<考え方のヒント>
・対話の意味は辞書を引いたり、筆者の意見を読めばわかると思いますが、S君にとっての「対話」の意味は何ですか? ・筆者の意見にとらわれずに、理想的な対話について考えてみましょう。 ・筆者が理想としている対話とS君が理想だと思っている対話をそれぞれ書き比べてみましょう。 ・筆者の意見のどんなところに賛成ですか? ・筆者が考えるどんなところには反対ですか?  
・S君の考える理想的な「対話」は日常生活の中でどんな時にできましたか?  ・具体的なエピソードを書いてみましょう。

<解説>
◇結論は最初と最後に書く<答案例>を見てください「相手の立場に立つことが大切だ」という主張が文章の頭とお尻に登場しています。これは難しい言葉で言い換えると、結論が文の最初と最後に書かれてます。つまりサンドイッチされている状態なのです。

◇論と例  論と例の具体例は以下の通りです。この違いを知ってください。
私は動物が好きだ(論) 私は犬や鳥や猿が好きだ(例)
私は鬼退治に行く(論) 私は人間の世界に来て悪さをする鬼ヶ島に住む怪物を倒しに行く。
きっと「短い」「長い」というパット見の違いが浮かぶと思います。「論」のほうが一言に情報が詰まっています。「動物}には様々なものがいます。さるキジ犬も動物です。「例」のほうがまとまりがない代わりに具体的です。具体的とはイメージが浮かびやすいということです。胴部と聞いてもパッとは何か浮かばないかもしれません。でも犬や猿や鳥だったらすぐイメージが浮かぶでしょう。さらに具体的にするなら、チワワやテナガザル、キジを浮かべてと言ったらさらにイメージしやすくないですか?これが論と例です。まとめると、論と例はお互いに行き来しています。動物は猿ですし、猿は動物ですよね?このように行き来しています。でも、動物から猿になって、猿がテナガザルになるとイメージしやすさが変わると思います。これが論と例の破壊力です。これで論と例については理解してもらえたと思います。それでは「相手の立場に立つ」を具体的にイメージしやすいようにしてください。すると、「小学校のクラスルームで、喧嘩したA君の池をうなずきながら聞く」となります。両者は論と例の関係です。このように文章と文章はつながっています。





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